お酒好きにとって、白ワインを選ぶなら辛口のものをと考えるのは当たり前だと思ってはいませんか?確かに辛口のほうがすっきりと楽しめるかもしれませんが、白ワインに丸みをもたせる上で、甘みは大切な要素でもあります。その甘みを支える酸味があってこそ、全体のバランスがとれておいしく感じるのです。伊豆信濃リースリング 甘口 2022は、辛口の白ワイン好きにこそ飲んでほしいワインです。
辛口だけがワインじゃないお酒好きも唸る甘口白ワイン
ワイン初心者の入門編として、甘口のワインを選ぶと良いという定説があります。フルーティでやさしく、ジュースのような感覚で飲めるからというのがその理由です。しかし、その甘さゆえに、食中酒として料理に合わせるのは難しく、食前酒や食後酒として楽しむのがこれまでの傾向でした。
一方、ワインの造り手の視点でいうと、白ワインの場合、あまり辛口にしすぎると味わい深さに欠け、ともすれば薄っぺらいものになりがちです。糖分をどの程度残すかは、ワインに丸みをもたせ、口当たりをまろやかにし、飲みごたえを与えるうえでもとても重要な事柄です。
糖分と同様に重要なのが酸味で、甘さを強く残しても、酸味がしっかりしていればすっきりと味わうことができます。甘みと酸味のバランスをどのようにとるかで、ワインとしての完成度も増すのです。
伊豆信濃リースリング 甘口 2022はふくよかな甘さがありながら、ほどよい酸味がその甘みを下支えし、すっきりとした飲み心地を感じる、甘みと酸味のバランスが良いワインです。その均整の取れた味わいが評価され、第11回サクラアワード2024ではダブルゴールドを受賞しました。良いワインとして評価されるのは辛口ばかりではないのです。
信濃リースリングは父はリースリング、母はシャルドネを交配して日本で生まれたぶどう品種。リースリング由来の華やかなアロマとシャルドネ由来のふくよかな味わいが特徴です。
甘口とはいいながらもすっきりとしているので、食事とも合わせやすいのもいいところ。肉じゃがや煮魚などのデイリーな和食やちらし寿司などに加え、コロッケやポテトサラダなどの洋風のジャガイモ料理にもよく合います。もちろんスイーツとの相性もよく、フルーツタルトやいちごムース、フルーツババロアなどと一緒にいただくのもおすすめです。辛口白ワイン好きにこそ飲んでほしい、ワイン初心者だけでなくお酒好きも唸る甘口白ワインです。
2022年のぶどうの生育について
2022年は春の気温が比較的高く、ぶどうの樹が休眠から目覚める時期が例年より早くなりました。雨が多く黒痘病に悩まされた時期もありましたが、梅雨の時期は例年と比較して雨が少なく、雨量も少ないものとなりました。
雨よけに使用しているグレープガードの隙間から雨が入らないように、クリップ止めには気を使いました。病気や雨への適切な対応で、信濃リースリングは順調に育ち、糖度は19度前後、酸度は9~8.5g/ℓと、平年並みの作柄となりました。
2022年のワイン造りについて
伊豆信濃リースリング 甘口 2022に使用しているぶどうは、他のワインに使うものよりも成熟が早い圃場のものと、味わい深いぶどうがとれる圃場のものを使用しています。成熟が早い圃場の分は、収穫後ホールバンチプレスを行い、もう一方の圃場のものは除梗してから粒のままプレスを行いました。
低温で澱下げを行い、果汁をクリアな状態にしてから低温で発酵。補糖はしましたが補酸は行っていません。発酵が進んで程よい甘さになったところで、約1℃に冷却して発酵を停止。2ヶ月間タンクで貯蔵してからろ過を行い、瓶詰めしました。
テイスティングノート
淡いレモンイエローのワインは、わずかながらもピリッとガスが感じられ、丸みのある口当たり。白桃や柑橘類、青りんごのようなフルーティな香りと、ふっくらとした甘みを下支えする軽やかな酸味のバランスが良く、甘さとさわやかさを併せ持つものになっています。
ちらし寿司やわかさぎの天ぷら、肉じゃがや煮魚のような甘辛い味付けの和食に加え、ポテトサラダやサンドイッチ、コロッケなどにもよく合います。フルーツをたっぷりと使ったスイーツなどと食後にいただくのにも良く、フルーツタルトやいちごのムースなどと合わせるのもおすすめです。
伊豆信濃リースリングに合わせたレシピもぜひご覧ください。
レシピ:カリフラワーとそら豆のオレンジみそがけ
伊豆信濃リースリング 甘口 2022 概要
製品名:伊豆信濃リースリング 甘口 2022
生産本数:1348本
ぶどう品種:信濃リースリング100%
ぶどう産地:静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分:10.5%