温暖で穏やかな中伊豆は、夏から秋は台風の通り道になる地域でもあり、ぶどうにとっては厳しい環境の土地でもあります。だからこそぶどうに細心の注意を払い、念入りな手入れを行うからこそ、クリーンでフレッシュな味わいのワインが生まれます。中伊豆の太陽を思わせるような、清らかでみずみずしい味わいをぜひご賞味ください。

 

健全なぶどうだからこそ生まれる、クリーンでフレッシュな印象のシャルドネ

1年を通して温暖で過ごしやすい中伊豆は、その穏やかな気候を求めて訪れる人が多い土地です。
年の平均気温は15度ほどと、冬の寒い時期には、その穏やかな陽射しの暖かさに、癒やされにやってくる人も少なくありません。

しかし、ぶどうの生育期にあたる夏から秋にかけては、台風の通り道になることもあり、ぶどうにとっては厳しい環境です。ときには大雨が降って畑の土が水分を含んでしまい、ぶどうの樹の根が病気になってしまう可能性もあります。

それでも、栽培スタッフが念入りな手入れや適切な世話を丹念にすることで、病気や害虫を防ぎ、毎年収穫期には健全なぶどうが収穫されるのです。

2022年の間、栽培家が手塩にかけたシャルドネが、醸造家の手を借りて3,600本のワインになりました。ワインはとれたてのぶどうを使って造られるお酒でもあり、ぶどうの良し悪しがワインの出来に直結するお酒でもあります。

出来上がったワインは清らかでみずみずしく、フレッシュでフルーティな味わいに仕上がっています。明るくクリーンな印象は、まるで中伊豆の太陽のような温かみや穏やかさを感じさせてくれます。

よく冷やしてグラスに注げば、樽発酵のシャルドネらしいナッツやバターのような香りが感じられ、そのあとをトロピカルフルーツの華やかな香りが追いかけてきます。

程よいボリューム感とすっきりした酸味で飲み飽きせず、前菜からメインまで幅広い料理に合わせることが出来るのも嬉しいところです。
中伊豆の穏やかな気候や、太陽の光の暖かさが恋しくなったとき、ふと栓を開けたくなるようなワインです。

 

2022年のぶどうの生育について

2022年は春に雨が多く、気温も高めで推移したなかで、萌芽や開花は平年通りに始まりました。春先の雨の影響で、一部のぶどう品種には黒痘病が出ましたが、梅雨の時期は雨も少なく、病気を抑え込むことが出来ました。

やや雨が多い8~9月でしたが、熟期を迎えたぶどうは順調に育ち、シャルドネは平年並みの糖度18度、酸度8~7g/ℓとなりました。

 

2022年のワイン造りについて

2022年のシャルドネは、除梗や破砕を行わずに、ぶどうの房をそのままプレス機に入れて仕込む「ホールバンチプレス」を行いました。

プレス後に補糖を行い、果汁を樽に移動させてから、14度設定の部屋の中でゆっくりと、天然酵母で発酵させました。発酵を終えたワインは樽に入れたまま8ヶ月の熟成をし、2023年5月に澱引きを兼ねて樽出し、ろ過をして瓶詰めしました。

 

テイスティングノート

キラキラと輝く淡いレモンイエローのワインは、樽由来のナッツやホイップしたバターの香りに加え、マンゴーやグアバ、パッションフルーツなどのトロピカルフルーツの香りが豊かです。

レモンやすだちのようなさわやかな柑橘類の香りがフレッシュで、とれたての青りんごのようなみずみずしい酸味が引き締まった印象を与えてくれます。

後味にはグレープフルーツのような苦味がほのかに感じられる、すっきりとした酸味とやわらかな口当たりが心地よいフレッシュでフルーティーなワインです。

適度なボリューム感とジューシーな味わいは、フレッシュな野菜のサラダや白身魚のマリネなどの前菜、シンプルな鶏肉のグリルやサーモンのムニエルなど、さまざまな料理に合わせることの出来る白ワインに仕上がっています。

 

伊豆シャルドネ 2022 概要

製品名 伊豆シャルドネ 2022
生産本数 3600本
ぶどう品種 シャルドネ100%
ぶどう産地 静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分 12%