中伊豆ワイナリーに植えられているさまざまなぶどう品種の中でも、世界品種と言えるシャルドネ。世界の名だたるワイナリーで銘醸ワインを生んできたこの品種を、中伊豆の地で栽培し、醸すことは、ワイナリーの覚悟を示します。中伊豆ワイナリーが世界に放つ渾身の1本をぜひご賞味ください。

 

北極星のように行く末を照らし、中伊豆の可能性を映す鏡のようなワイン

世界中のワイナリーで栽培され、各国の名だたるワイナリーで素晴らしいワインを生んできたぶどう品種、シャルドネ。
日本ワインというと、白品種なら甲州がメジャーですが、敢えてシャルドネをフラッグシップとして据えるのには、きちんとした理由があります。

シャルドネは世界中で植えられているだけに、中伊豆のこの地がワイン造りをする土地として、どのあたりの立ち位置になるのか、それを示す指標になってくれます。
それはまるで夜空に光る北極星のように、行くべき方向をも示してくれるのです。
世界品種であるからこそ、自分たちの実力を図ることもでき、ぶどう畑としての中伊豆のポテンシャルも映し出してくれます。

ワインは日本で造られているだけでなく、世界中で造られている世界商品です。
だからこそ、世界で勝負できる中伊豆ならではのワインを生み出したいという覚悟を、このワインに託しているとも言えます。
中伊豆ワイナリーが生み出す渾身の1本を、ぜひご賞味ください。

 

2020年のぶどうの生育について

例年に比べて梅雨が長かった2020年は、毎日のように雨が降り、過去最大の雨量となりました。
そんな中、雨量に負けることなく、病気の発生を抑え込むことが出来たのは、栽培スタッフによる懸命の作業と管理によるところが大きいといえます。

梅雨明け後は好天に恵まれ、一気にぶどうは成長し、例年以上の素晴らしい出来になりました。
ぶどうは完熟し、例年よりも高い糖度がありながら、しっかりと酸も残り、それがバランスの良い酒質へとつながっています。

このぶどうが育てられているエミリー・ヴィンヤードは、中伊豆ワイナリー自社畑のほぼ中央に位置するぶどう畑。南西向きにゆるく下る斜面に面し、土壌は富士山の火山灰から生まれた黒ボク土です。下草を生やした状態で土壌の侵食などを防ぐ草生栽培を行っています

 

2020年のワイン造りについて

除梗は行い、ぶどうは破砕せずにプレス。
ステンレスタンクにて発酵を開始し、湧き付いたところで樽へと移動し、樽発酵を行いました。

樽発酵終了後は約5ヶ月間の樽熟成を行い、濾過後に瓶詰め。華やかなワインが出来上がりました。

 

テイスティングノート

黄金色をしたワインは、樽由来のナッツやバターのアロマにマロラクティック発酵ならではの乳酸のかすかな香り。濃厚なアカシアのはちみつのような風味と、トロピカルフルーツの影に、穏やかな柑橘類のブーケ。軽くガスを含んだなめらかなテクスチャーと、重すぎず親しみやすいボディは長い余韻へと続きます。特別な日に楽しみたいパワーを秘めたワイン。白身魚のバターソテーやムニエル、クリームソースのパスタ、鶏肉のグリルなどとともに味わいたい1本です。

 

スペックシート

製品名 伊豆シャルドネ 2020 プレミアム
生産本数 1400本
ぶどう品種 シャルドネ100%
ぶどう産地 静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%(エミリー・ヴィンヤード)
使用酵母 LALVIN CY3079(Bourgoblanc)
使用樽 約490ℓのパンチョン樽(フレンチオーク、ミディアムトースト)
瓶詰め日 2021年5月15日

 

果汁分析値

比重 糖度(%) pH 総酸(g/ℓ)
1.08 19.2 3.3 8.81

 

ワイン分析値

比重 アルコール分(%) pH 総酸(g/ℓ) 残糖値(g/ℓ)
(グルコース換算値)
0.991 13.8 3.44 8.06 1.35