梅雨が明けて太陽がさんさんと照りつける夏には、すっきりとした白ワインが恋しくなるもの。例えばシャルドネなら、樽を使わずに造ったアンウッデッドのものに手が伸びるのではないでしょうか。樽を使わない分さっぱりした味わいになりがちですが、中伊豆ワイナリーの「伊豆シャルドネ 2024 アンウッデッド」はちょっと違います。中伊豆の地のポテンシャルを感じる豊かな香りと味わいをぜひご堪能ください。


キャップを開けた瞬間にはじける、豊かな香りを楽しむ

世界中で造られる多くのワインが、樽での発酵や熟成を経ることが多いシャルドネ。

ワインの保存容器として古くから使われているオーク樽には、その成分が芳醇な香りや味わいをもたらすという利点がある一方で、繰り返し使うためのメンテナンスが大変だったり、熟成中にワインが揮発してしまうといった、デメリットがあることも知られています。

そこで、そうした樽のデメリットを排し、オーク樽ではなくステンレスタンクで発酵や熟成を行う「アンウッデッド」という技法が生まれ、現在世界中で流行しています。

ステンレスタンクを使うため、もちろんオーク樽がもたらす風味はありませんが、シャルドネが本来持つ味わいや香りがはっきりと感じられるのが良い点で、その土地で育つぶどうのポテンシャルや、醸造家の持つ技術がよりくっきりと感じられるワインが生まれます。

オーク樽の影響がない分、すっきりとしたワインが多く、そうした点では、夏場の暑い時期に飲むのにも適しているものが多いといえるでしょう。


中伊豆ワイナリーで造られる「伊豆シャルドネ 2024 アンウッデッド」は、ステンレスタンクを用いながらも、単にすっきりしているだけではないのが大きな魅力となっています。

スクリューキャップを開けた瞬間、ふわりと香りが漂うさまは、まるで「香りの爆弾」。

よく冷やしてあっても香り立つ、フレッシュな果実の香りが、夏の中伊豆の太陽と大地を感じさせてくれます。

メロンや和柑橘の清涼感のある香りが、グラスをスワリングすると、熟した赤肉メロンやパイナップル、マンゴー、黄桃、パッションフルーツといった、トロピカルフルーツの豊かなブーケへと変わり、口に含むとニューサマーオレンジや黄金柑のような、黄色い柑橘類が持つやわらかな酸味と、白ぶどうならではのジューシーな果実の風味が感じられます。

ほどよい厚みと、均整の取れた味わい、長い余韻に加え、飲むときの適温が幅広いのも良い点。

よく冷やしても、少し高めの温度にしても、豊かな香りと味わいが楽しめます。

これは、栽培家が中伊豆で丹精込めて育てた良質のシャルドネを、その持ち味を引き出すための、繊細な技術を駆使した醸造家の努力が生んだ結晶であり、中伊豆の地が秘めるポテンシャルを存分に引き出した結果ともいえます。


料理に合わせるなら、ガランティーヌや棒々鶏、ささみのわさび和えなど、鶏肉を使った前菜や、豚肉のローストに焼いたパイナップルなどを添えたもの、塩やわさび塩で食べるとんかつ、マッシュルームのクリームソースパスタ、夏野菜や穴子の天ぷらを添えた冷たいそばなど、幅広い料理に合わせて楽しめるワインです。

スクリューキャップを開けた瞬間にはじける豊かな香りを、ぜひ体感してみてください。


2024年のぶどうの生育について

2024年は暖冬の影響で気温が高めだったため、萌芽や開花が例年より10日ほど早く始まり、順調に成長しました。

5~6月は短期間に集中して雨が降り、例年の2倍以上の降水量となりましたが、日照量は平年並みとなりました。

成熟期の8月はやや雨量が多く、気温はかなり高めで推移し、一部の樹にはやや疲れが見られ、病気が出る樹もありました。

収穫期を迎えた9月は雨量が非常に少なく、日照量も十分だったため、例年より早く収穫することができました。


2024年のワイン造りについて

収穫したぶどうは空調の効いた部屋で一晩冷却し、除梗と破砕を行わないホールバンチプレスで2回に分けて搾汁を行いました。

その後、得られたきれいな果汁を一晩低温で静かにおき、さらに果汁を清澄。

高い発酵アロマを生成する酵母を添加し、低温でゆっくりと発酵させ、発酵由来の香りを引き出しました。

発酵終了後は低温下で酒質の安定化を図り、粗濾過と仕上げの軽めの濾過を行って瓶詰めしました。


テイスティングノート

レモンイエローに輝くワインは、メロンや和柑橘のような清涼感のある香り。

グラスをスワリングすると熟した赤肉メロンやパイナップル、パッションフルーツなどのトロピカルフルーツの香りが現れる。

ニューサマーオレンジや黄金柑のようなやわらかな酸味と白ぶどうが持つ果実の風味が感じられ、ほどよい厚みと長い余韻、バランスの取れた味わいが楽しめる。

料理に合わせるなら、ガランティーヌや棒々鶏、ささみのわさび和えなど、鶏肉を使った前菜や、豚肉のローストに焼いたパイナップルなどを添えたもの、塩やわさび塩で食べるとんかつ、マッシュルームのクリームソースパスタ、夏野菜や穴子の天ぷらを添えた冷たいそばなど、幅広い料理に合わせて楽しめる。


伊豆シャルドネ 2024 アンウッデッド 概要

製品名 伊豆シャルドネ 2024 アンウッデッド
生産本数 1563本
ぶどう品種 シャルドネ100%
ぶどう産地 静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分 12.5%