「伊豆ロゼ 2025」は、中伊豆志太農場で丁寧に育まれた3種のブドウを用いたロゼワインです。グラスを傾けるたびにオレンジがかったサーモンピンクが柔らかく輝き、テーブルに春の彩りを添えてくれます。柑橘系の爽やかさとジャミーなアロマが重なり、口に含むとマイルドな甘味がゆったりと満ちて、フィニッシュには心地よい酸が余韻を引き立てます。
今回のペアリングレシピは、「桜えびとせりの香ばしおこげ 卵あんかけ」。鮮やかな桜えびの色彩が、まるで春をそのまま器に閉じ込めたような一品です。ぜひワインとともにお楽しみください。

「伊豆ロゼ 2025」とのペアリング

桜えびのふくよかなうま味が「伊豆ロゼ 2025」のうま味と自然に重なり、口の中でひとつの豊かな味わいへと溶け合います。濃密なレッドチェリーのような香りを持つこのワインは、まるで調味料のように料理に寄り添い、ひと皿の完成度を引き上げてくれるでしょう。
おこげの香ばしい風味はフルーティなワインの個性を鮮やかに際立て、卵あんのふんわりとしたまろやかさが全体をやさしくひとつにまとめます。
せりの凛とした苦味がアクセントとなり、ワインと料理が互いに引き立て合いながら奥行きのある味わいを生み出します。
レシピ「桜えびとせりの香ばしおこげ 卵あんかけ」

【材料】(2人分)
ごはん 200g(約茶わん大盛り1杯)
桜えび(乾燥) 大さじ2
卵 2個
ごま油 大さじ1
<あん>
水 2カップ
白だし 小さじ2
みりん 小さじ2
酒 小さじ1
新ショウガ ひとかけ
水溶き片栗粉 大さじ2.5(片栗粉大さじ1を水大さじ1.5で溶く)
せり 5~6本
【作り方】
1.新ショウガは千切り、せりは根元を落としさっと洗って茎と葉を分け、茎を1㎝幅にカットします。
2.クッキングシートを敷いた耐熱皿に、ごはんを厚さ1センチ程度に広げ、レンジで2分、裏返して2分加熱します。粗熱が取れたら約3センチ角にカットします。ごま油を入れたフライパンを加熱し、両面に焼き色がつくまで焼きます。
3.鍋に水、白だし、みりん、酒、新ショウガを入れて中火にかけ、桜えびとせりの茎を加えて約1分煮ます。火を止めて水溶き片栗粉でとろみをつけたあと、ぐつぐつ煮立っているところに溶き卵を細く少しずつ入れて弱火にかけます。
4.器におこげを並べ、あんをかけ、せりの葉を散らして完成です。
ポイント
・おこげは焼きすぎると固くなるので、ほんのり焼き目がつく程度にしてください。
・卵は必ず細く少しずつ入れてください。一気に入れると微細分散し、ふんわりと広がりません。
小さな体に宿す大きな恵み、桜えび

淡いピンク色が愛らしい桜えびは、春の季語にも登場する日本の風物詩です。桜えび科に属する深海性の小型エビであり、体表に約160個もの発光器を持っていることから「海の宝石」とも呼ばれます。食用になる種は世界的にも非常に珍しく、国内水揚げのほぼ100%が駿河湾産です。
その小さな体には栄養がぎゅっと詰まっており、殻ごと食べることでカルシウムを効率よく摂れるほか、マグネシウムやリンなどのミネラル、良質なたんぱく質も豊富です。乾燥させれば保存性が高まり、手軽な栄養補給食材としても重宝されます。
桜えび漁の始まりは明治27年のこと。静岡県由比の漁師が、アジ漁中に誤っていつもより深く網を入れたところ、偶然にも大量の桜えびが獲れたのがきっかけです。
神秘的な深海生物としての側面や明治時代の偶然の発見から始まった漁業史、そして春の季語として日本の詩歌に息づく存在である桜えびは「食べておいしい」だけにとどまらない、多層的な魅力を持っています。