このたび、中伊豆ワイナリーのフラッグシップワインである「伊豆シンフォニー・レッド2021 プレミアム」が日本ワインコンクール2024にて栄えある金賞を受賞しました。自社農園でとれた選りすぐりの3品種のぶどうを使用したブレンドワインは、特別な日にぜひ味わっていただきたい逸品です。ぜひこの機会にご賞味ください。
中伊豆ワイナリーだからできる、優美な交響曲のような赤ワイン
日本ワインコンクール2024にて「伊豆シンフォニー・レッド2021 プレミアム」が金賞を受賞しました。丹精を込めて育てた自社農園のぶどうを、ていねいに選果して使用し、さまざまな工夫のうえ出来上がったワインが、このような賞に輝いたことは。非常に光栄です。
実は、2021年のヴィンテージのものと、それ以前のものでは多少醸造の方法に変化があります。あるとき、他社製のコンクール受賞ワインを試飲したときにひとつの気づきがありました。それは、香りがクリーンで外観もクリアであり、飲み頃を迎えるまでの熟成期間がやや短めということでした。
それまでは長期熟成を目指し、もともとのワインの風味を損ねないように、樽熟成をしたあとのワインは澱下げ処理などをせず、上澄みだけを樽から抜き取ってろ過をかけずに瓶詰めしていました。確かにこの方法であれば味わいも深く、タンニン(渋味成分)がしっかりしているので長期熟成に向きます。しかし、熟成が進んでいない状態ではタンニンが荒々しく感じられ、若干の飲みにくさがあります。ワインセラーを自宅に持つワイン愛好家の方々ばかりがこのワインの飲み手とは限りません。
そこで、2021年は澱下げ処理を行って余分なタンニンを取り除き、飲み心地の良い滑らかな口当たりのワインを目指しました。また、樽出し後は粗い目のフィルターでろ過をかけることで、よりクリアなワインに仕上げました。丸みを帯びたシルキーな飲み心地の、優美な交響曲のようなワインをぜひお試しください。
2021年のぶどうの生育について
2021年は春先に雨が比較的多く、短時間に雨量の多くなる日が多い傾向にありました。それ以降、6月までの雨量は平均より少なく推移しました。
しかし、7月1日から3日にかけて、梅雨前線が停滞しているところに暖かく湿った空気が流れ込んで、大気が非常に不安定になったことから、東海地方から関東地方南部を中心に記録的な豪雨となりました。7月3日には熱海市伊豆山で土石流が発生し、伊豆市天城山でも豪雨を記録しました。
8月の雨量は平年並みで、ぶどうは順調に育ちました。収穫期を迎える9月は降水量がやや多めで、気温が低く日照量がやや少なかったため、ぶどうに酸味が残りました。そのため糖度は平年並みで酸度が高いぶどうが収穫されました。
2021年のワイン造りについて
プティ・ヴェルド、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローを除梗後、グリーンな香りや特異的な香りの発生を抑えるために、選果台で茎や病果を丁寧に取り除きました。それぞれの品種に合わせたワイン用酵母を使用して発酵を行い、発酵終了後は皮と種を取り除いて乳酸菌を添加し、乳酸発酵を行いました。その後、フランス産のオーク樽に移して12ヶ月の樽熟成を行っています。
2021年ヴィンテージとそれ以前のものの違いは、樽熟成後に行う澱下げと濾過処理にあります。2020年までは上澄みを樽から出して無濾過で瓶詰めしていますが、2021年は樽熟成中に卵白処理を行って余分なタンニンを取り除くことで口当たりを滑らかにしています。また、樽出し後は粗い目のフィルターろ過をかけ、よりクリアなワインに仕上げました。
テイスティングノート
深みが感じられる熟成感のあるルビー色のワインは、華やかな香りが印象的。カシスやブラックベリーのような黒い果実の香りに、すみれやローリエ、黒こしょう、ナツメグ、チョコレート、なめし革などの香りが複雑に絡み合います。
口当たりはやや軽く、まろやかな甘さと酸味が感じられます。タンニンはなめらかでありながら、しっかりとした骨格とジューシーな飲み心地。2021年の特徴である高い酸味がボディを引き締め、エレガントな印象を与えています。
余韻は長く最後まで楽しめるワインです。飲み頃は3~5年以内程度。寒い時期にさばの味噌煮やぶりの照り焼き、焼肉などの和食や、濃厚なソースを使ったステーキやデミグラスソースを使用した洋食、熟成したチーズなどのしっかりした味の料理とともに味わいたい1本です。
伊豆シンフォニー・レッド2021 プレミアム 概要
製品名 伊豆シンフォニー・レッド2021 プレミアム
生産本数 1394本
ぶどう品種 プティ・ヴェルド60%、カベルネ・ソーヴィニヨン21%、メルロー19%
ぶどう産地 静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分 12.5%
ご購入はこちらからどうぞ「中伊豆ワイナリー公式オンラインショップ」