中伊豆の地で育まれたシャルドネと信濃リースリングを、シャンパーニュと同じように、ゆっくりと時間をかけ瓶内二次発酵させた、伊豆スパークリングワイン爽輝2021。おおらかでありながら繊細な香りと味わいは、ぶどうやワインとじっくりと向き合ったからこその賜物でもあります。大切に育んだことで上質なものとなったスパークリングワインを是非ご賞味ください。

 

中伊豆だからこそできる、宝石のような正統派スパークリング

お祝いの席や特別な日の食卓に今や欠かせないものとなった、シャンパーニュをはじめとするスパークリングワイン。黄金色のワインをフルートグラスに注げば、自然と華やいだ気分になるものです。

なかでも特別なものとしてワイン愛好家が好むのがシャンパーニュです。瓶内二次発酵という製法をとり、じっくりと手間をかけて造り上げる味わいは、ワイン愛好家のみならず世界中の人達に愛され、フランスのシャンパーニュ地方以外ではその名称を名乗れないことを顧みても、それが高い評価の証であることはご存知のとおりでしょう。

近年は日本でもさまざまなワイナリーがスパークリングワインを造るようになり、個性豊かなワインを楽しむことができるようになりましたが、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵を取り入れたものはまだまだ少ないといえるでしょう。シャンパーニュ製法のワインは、発酵を2回行う分手間とコストがかかることもあり、いわゆる「正統派のワイン」を生み出すことが難しいという側面もあるからです。

中伊豆ワイナリーの「伊豆スパークリングワイン爽輝2021」は、このシャンパーニュ製法を用いています。その年に作られたぶどうと向き合いながら、その個性を引き出してワインを造り、さらに最良のものとなるようさまざまな工程を経る間、じっくりとワインと相対し続けることで、美しく美味なるスパークリングワインは生まれます。

伊豆スパークリングワイン爽輝に使われているぶどうはシャルドネと信濃リースリングです。中伊豆ワイナリーの白ワインを方向づける上でも重要な、この2種類のぶどうを使うことで、まさしく正統派といえるスパークリングワインに仕上がりました。

繊細な泡と輝くレモンイエローのスパークリングワインは、シャルドネの豊かでふくよかな味わいを、信濃リースリングのさわやかな酸味が下支えし、長い余韻がありながらすっきりとした味わいです。

フルーツと生ハムを使った前菜や、白身魚を使ったカルパッチョやテリーヌ、あっさりとした鶏料理やサーモンのムニエルなど、軽やかな味わいの料理にぴったりです。

これは余談ではありますが、白ぶどうのみで造られるスパークリングワインを「ブラン・ド・ブラン」といい、シャンパーニュ地方では最も高貴なものとされているのをご存知でしょうか。シャルドネ主体で造られたシャンパーニュは、ずっしりとした口当たりながらも美しい酸がすっきりとした後味を産みます。

伊豆スパークリングワイン爽輝も白ぶどうのみのブラン・ド・ブラン。まさに宝石のような正統派のワインに仕上がっています。中伊豆ワイナリーならではの稀有なスパークリングワインを、ぜひ特別な日のはじまりにご賞味ください。

 

2021年のぶどうの生育について

2021年は春から雨が多く、短時間に大雨になることの多かった年です。7月の初めには、記憶している方もおそらく多いであろう、熱海豪雨災害があった年でもあります。中伊豆ワイナリーのある伊豆市は熱海市と隣接していることもあり、同様に豪雨に見舞われました。土が大量の水分を含み、ぶどうの根が病気にかかる懸念がつきまとい、シャルドネには一部の畑でさび病やべと病が現れました。

その後も曇天が続いたこともあり、糖度は平年より2~3度低いものになりましたが、スパークリングワインに適した酸のしっかりしたぶどうを8月の終わりには収穫することができました。

 

2021年のワイン造りについて

収穫したぶどうをタンクで発酵させたあと、樽に移して4ヶ月間の熟成を行い、2022年4月から瓶内二次発酵を開始。炭酸ガスがよく溶け込むように、冬場は一度温度調整しない倉庫に移すことで冷気に当て、ゆっくりと寝かせました。

気温が2度まで下がる中に置いた分、スムースな泡立ちとなりました。瓶内二次発酵は1年をかけて終え、2023年4月よりルミアージュ(動瓶)を開始。2023年5月以降にデゴルジュマン(澱抜き)を行い、これまでで初めてドサージュ(補糖液の添加)を行い、辛口ではありますがふくよかな味わいのスパークリングワインに仕上がりました。

 

テイスティングノート

輝くレモンイエローのワインは繊細な泡立ち。信濃リースリングの青りんごや柑橘類のニュアンスがアロマに感じられ、シャルドネ由来の黄色いリンゴや洋梨、マルメロなどの香りとヘーゼルナッツや樽のニュアンスに、アプリコットのコンポートのようなふくよかなブーケと、軽やかですっきりとした酸味が感じられ、アフターにはちみつのような余韻が残ります。

やわらかくボリューム感があり、ふっくらとした口当たりが特徴のスパークリングワインです。季節の果物と生ハムを使ったオードブルや、白身魚のカルパッチョやテリーヌ、ムースなどの前菜に加え、レモンでマリネしたチキンのソテーやサーモンのムニエルなどのメインにもよく合う1本となっています。

 

伊豆スパークリングワイン爽輝2021 概要

製品名 伊豆スパークリングワイン爽輝2021
生産本数 2100本
ぶどう品種 シャルドネ74%、信濃リースリング26%
ぶどう産地 静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分 12%
ガス圧 約4.0bar(0.40MPa)