スパイシーで野趣あふれる風味が特徴のヤマ・ソービニオン。週末のごちそうにも、日常のおかずにも合わせやすいのが魅力です。中伊豆ワイナリーでは新たな醸造法を取り入れることで、ヤマ・ソービニオンをよりやさしくエレガントな味わいを引き出しています。これまでよりもさらにクリーンでフルーティな味わいになった「伊豆ヤマ・ソービニオン2023」をぜひご賞味ください。
クリーンでフルーティな味わいの秘訣は「コ・イノキュレーション」
「コ・イノキュレーション」という、この聞き慣れない言葉ですが、どのような意味かご存じですか?
「共接種(Co-inoculation)」を意味するこの言葉、ご存じであれば、かなりのワイン好きなのではないかと思います。
コ・イノキュレーションは比較的新しい醸造法で、2010年代から世界的に注目されるようになった方法です。
黒ぶどうを収穫して赤ワインを造る際、通常は酵母を接種してアルコール発酵を行い、その後乳酸菌を接種してマロラクティック発酵を行うのが一般的です。
しかし、コ・イノキュレーションでは、酵母と乳酸菌を同時にワインに接種し、アルコール発酵とマロラクティック発酵を同時もしくは連続して行います。
酵母と乳酸菌を同時に接種すると、ワインにとって望ましくない「オフ・フレーバー」と呼ばれる異臭や、多量の揮発酸が発生するため、かつては良くないとされてきました。
しかし、近年乳酸菌の研究が進み、適切な乳酸菌株を使用し、管理すれば、短期間で安全にマロラクティック発酵を終えられるということが分かり、2010年代以降この方法を採用するワイナリーがフランスやスペインで増えていきました。
発酵初期に乳酸菌を接種するメリットは、早く乳酸発酵が終わるため、ブレタノマイセスなどの有害な微生物が繁殖するリスクを大幅に低減できることや、タンクから樽への移動時期を早められること、市場への出荷がその分早められることなどが挙げられます。
また、乳酸発酵によるバターのような香りを抑えられ、ぶどう由来のクリーンな果実の風味が感じられ、さわやかな酸味となめらかな口当たりのワインになるのも良い点です。
ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配して生まれたヤマ・ソービニオンは、ヤマブドウが持つ野趣あふれる風味や独特の酸味と、カベルネ・ソーヴィニヨン由来の豊かなタンニンを引き継いでいるため、少し飲みにくいと感じる人も多いぶどう品種ですが、コ・イノキュレーションによって、よりフルーティで飲みやすいワインになっています。
いつものヤマ・ソービニオンと違う、なめらかで果実の風味豊かな味わいをぜひお試しください。
2023年のぶどうの生育について
2023年の静岡県伊豆市は、暖冬の影響で気温が高めでした。
萌芽や開花が例年より10日ほど早くなり、ぶどう樹は順調に生育しました。
6月は特に雨が多く、降水量は例年の約2倍となり、1部のぶどうではベト病が発生しました。
8月の熟期はやや雨量が多く、気温がかなり高かったため、一部の樹に疲れが見られました。
収穫は10月中旬以降までぶどうがしっかりと熟すのを待ち、熟度の上がったぶどうを収穫しています。
2023年のワイン造りについて
除梗を行ってから粒のままのぶどうをタンクへ投入し、乾燥酵母を使用して発酵を開始しました。
このワインでは、アルコール発酵と同時に乳酸菌を添加し、アルコール発酵と乳酸発酵を同時進行で行う「コ・イノキュレーション」を取り入れています。
18日間の醸し発酵を行ってからオーク樽で熟成していますが、樽熟成には450リットルの「パンチョン樽」を使用しています。
樽の材質はアメリカンオークが主に使われており、鏡(樽の丸い部分)の部分にフレンチオークが使われているものを使用しています。
樽の材質の関係で、バニラなどの甘い香りがつきやすいのが特徴です。
ワインは12ヶ月間樽熟成してから樽出し。
軽めの濾過を行ってから瓶詰めしています。
伊豆ヤマ・ソービニオン2023 テイスティングノート
深みのある明るいルビー色をしたワインは、梅やバニラ、赤い果実の香りにバブルガムのような甘くフルーティな香り。
その後から立ち上がるブラックチェリーやハーブの香りに加え、インクやスパイスといったヤマ・ソービニオンらしい香りも感じられる。
軽快でまろやかな口当たりとほどよい渋み、さわやかな酸味と、熟した果実由来の甘みが感じられる。
中華料理やベトナム料理などのアジアンフードやおろしポン酢を添えたステーキやハンバーグ、ぼたん鍋や鴨の焼肉などのジビエを使った料理とよく合います。
伊豆ヤマ・ソービニオン2023 概要
製品名:伊豆ヤマ・ソービニオン2023
製造本数:2033本
ぶどう品種:ヤマ・ソービニオン100%
ぶどう産地:静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分:12.5%