ほのかな甘味とふくよかな厚みがある「伊豆プティ・ヴェルド」は、重すぎることがないため豚肉の料理とも相性が良いワインです。味噌のコクや甘さとも調和し、口内でバランス良く混じります。

「豚肉団子とゴーヤーの甘味噌炒め」

 

今回のレシピでは、ゴーヤーを使用しています。赤ワインよりも白ワインとペアリングすることも多い野菜ですが、苦味の強さが逆に赤ワインとの調和を生みだします。絶妙なバランスを持つ「伊豆プティ・ヴェルド」とのペアリングをどうぞ楽しんでください。

 

「伊豆プティ・ヴェルド」とペアリング

豚肉は白ワインとも相性が良いあっさりとした肉です。しかし今回の豚肉はミンチを使わず薄切りのバラ肉を丸めて団子にしたことで、肉の風味が強く感じられ、赤ワインと良いバランスになっています。

「伊豆プティ・ヴェルド」

 

またバラ肉に多く含まれる脂質は渋味によって程よく中和され、濃厚な味噌の味わいを邪魔しません。ゴーヤーは苦味の強い野菜ですが、しっかりと下処理をし、苦味を抑えることで、赤ワインの持つ渋味との調和を保ちます。

味噌や豚バラ肉などのこってりとした味わいの食材に、ゴーヤーやパプリカなどが入ることでみずみずしい苦味がすっきりとした後味を残します。

 

「豚肉団子とゴーヤーの甘味噌炒め」のレシピ

【材料】2~3人分


豚バラ肉(薄切り) 150g

ゴーヤー 1/2本
砂糖 小さじ½
塩 小さじ1/2

パプリカ 1/2個

片栗粉 適量

<A>
麦味噌 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
砂糖 小さじ1

 

【作り方】


1.豚バラ肉の一面に軽く塩を振り、塩を振った側を内側にして団子状になるようぎゅっと丸め、片栗粉をまぶします。ゴーヤーはワタを取っていちょう切りにし、砂糖でもんでから塩でもみ、10分置いてから水気を切ります。パプリカは種を取り一口大にカットします。<A>をよく混ぜます。

2.1の肉団子を、油を引いたフライパンで表面に焼き色が付くまで炒め、ふたをして弱火で3分加熱します。

3.2のフライパンにゴーヤーとパプリカを入れてさっと炒めます。

4.<A>をくわえて全てに火が通るまで炒めたら、器に盛って完成です。

伊豆プティ・ヴェルドと一緒に

 

完熟ゴーヤーはメロンのように甘い!

ゴーヤーは古くから沖縄で食べられていた野菜で、別名「ツルレイシ」といいます。通常店頭に並ぶ緑色のゴーヤーは熟す前の未熟果です。熟すと皮はオレンジ色になり、果肉は真っ赤に色を変えていきます。そして味は苦味が嘘のように薄れ、まるでメロンのように甘くなるのです。熟す前のゴーヤーは種子を守るために苦味をまとっているのですね。

ゴーヤーの苦味は「モモルデシン」という成分によるものです。モモルデシンは主に皮に多く存在し、胃液を分泌して食欲を増進する効果や血糖値を降下する効果があります。緑色が濃くて、イボが小さく細かいものほどモモルデシンが多く苦いといわれています。ゴーヤーの味が充実しているともいえますが、もし苦味が苦手であれば避けて選ぶのも良いでしょう。

モモルデシンは水溶性のため、塩や砂糖で水分を出したり、湯通ししたりすることで苦味が軽減します。しかしゴーヤーには他にもビタミンCやカリウムといった成分が豊富に含まれ、下処理によって流出してしまうことがあります。ゴーヤーの栄養成分を摂取したい場合には注意が必要です。