グレープフルーツやハーブのようなさわやかな香りと、すっきりとした味わいを持つソーヴィニヨン・ブランは、キリッと冷やして飲むと食事と合わせやすい人気の品種。「伊豆ソーヴィニヨン・ブラン2024」は、その香りや味わいを最大限に引き出す「ナイトハーベスト」で収穫をしたぶどうを使っています。中伊豆の地が持つポテンシャルを、ぜひこの1本で感じてみてください。


ぶどうのポテンシャルを引き出す「ナイトハーベスト」とは

ナイトハーベストとは、その名の通り夜にぶどうを収穫することを指します。夜間は日中に比べて気温が低く、その外気温で冷えている状態のぶどうを収穫することになります。

なぜぶどうを夜収穫するかというと、3つの大きなメリットがあるためです。

1つ目は、糖度が高い状態で収穫ができること。
植物も人間と同様に呼吸をしていますが、気温が高いほど呼吸の数が多く、ぶどうはその分糖分を消費してしまう傾向にあります。

そのため、呼吸が少なく、涼しくなった夜間は、糖がぶどうに蓄えられて糖度が上がるため、そのタイミングで収穫ができるのです。


2つ目は、ぶどうの持つアロマが高いうちに収穫するため。
ソーヴィニヨン・ブランをはじめとするぶどうに含まれている3-メルカプトヘキサノール(3MH)という香気成分は、特徴的な柑橘類の香りをもたらすことで知られるもの。

3MHはぶどうの果皮に含まれている「3MH前駆体」が酵母の働きによって3MHへと変換されて生まれます。

この前駆体が多ければ多いほど香り成分が多いワインになるといわれ、ナイトハーベストではこの前駆体が多い状態で収穫でき、香り高いワインへと仕上がります。


3つ目は醸造に関するリスク回避です。
日中の暑い時間帯にぶどうを収穫すると、酸化や腐敗などの要因でぶどうの実が傷みやすくなってしまいますが、冷えた状態でぶどうを収穫することで、品質を保持しやすくなり、その状態で醸造に回すことができれば、腐敗などの微生物汚染を回避することにもつながります。

最高の状態で収穫した果実を、ていねいにワインにした「伊豆ソーヴィニヨン・ブラン2024」は、2025年の日本ワインコンクールで銀賞を受賞しています。

是非充実したぶどうのポテンシャルを感じてみてください。


2024年のぶどうの生育について

2024年は暖冬の影響で気温が高めだったため、萌芽や開花が10日ほど早まり、ぶどう樹は順調に生育しました。

5~6月は日照時間は例年通りでしたが、短期間に集中して雨が降り、降水量は例年の2倍以上にのぼりました。
8月の成熟期はやや雨量が多く、気温がかなり高めで推移。一部の木にはやや疲れが見られ、病気が出る樹もありました。

9月の収穫期は雨量が非常に少なく、十分な日照涼が得られたため、例年より早い臭覚となりました。収穫はナイトハーベストで行い、ORHで冷却を行い、仕込みを行いました。


2024年のワイン造りについて

収穫したぶどうは除梗・破砕を行ってから、炭酸ガス下でスキンコンタクトを4時間30分行ったあと搾汁しています。

品種の特徴的な香りや発酵アロマを多く生む乾燥酵母(X5:柑橘系の香りを多く出す酵母)を使用し、補糖と補酸を行いました。

発酵初期は低温発酵で、その後やや温度を上げてスムーズに発酵を終えています。発酵終了後は低温処理をすることで、酒石の安定化を図り、2ヶ月間そのまま熟成しました。

その後タンパク試験を行ってからベントナイト処理をして、粗濾過と仕上げ濾過を行って清澄させています。

その後再度タンパク試験を行ったところ、タンパク混濁が見られたので、再度ベントナイト処理を行い、仕上げ濾過後瓶詰めしました。

3階の濾過を行ったため、風味が落ちてしまいましたが、醸造の全工程においてガス置換を行ったことで酸化が防げたため、酸化が防げて香気成分も保持できています。


伊豆ソーヴィニヨンブラン2024 テイスティングノート

クリアな淡いイエローをしたワインは、最初に還元臭があるものの、スワリングするとすぐになくなり、ソーヴィニヨンブラン特有の華やかな香りが立ち上る。

濾過を3回行って香気成分が落ちてしまったというものの、スキンコンタクトや香りが出やすい酵母を選択したことで、ソーヴィニヨンブランが持つ、グレープフルーツなどの柑橘類に加え、青草やハーブの香りがふんだんに感じられるワインになっています。

飲み始めてから少し時間が経つと、パッションフルーツのような香りも感じられます。やさしい口当たりとさわやかでほどよい酸味が感じられ、余韻も長い。

料理を合わせるなら白身魚のカルパッチョやボンゴレビアンコ、アクアパッツァといったイタリア料理に加え、さまざまなハーブを使った香り豊かなサラダや、レモンチキンのようなシンプルで風味豊かな鶏料理も。


伊豆ソーヴィニヨンブラン2024 概要

製品名:伊豆ソーヴィニヨンブラン 2024
瓶詰め日:2024年11月21日
製造本数:2436本
ぶどう品種:ソーヴィニヨン・ブラン100%
ぶどう産地:静岡県伊豆市 中伊豆志太農場産100%
アルコール分:12.5%


ご紹介したワインはこちら

自社畑産のソーヴィニヨンブランを使用した辛口の白ワインです。フレッシュハーブの香りが感じられ、ライムの様なキリッとした酸味とすっきりとした飲み口が特徴です。冷やしてお飲み下さい。時間経過と共に風味の変化が楽しめます。


商品詳細

商品名伊豆ソーヴィニョン・ブラン2024
品目果実酒
タイプ白・辛口
原材料名ぶどう(伊豆産)
使用ぶどう品種ソーヴィニヨン・ブラン100%
アルコール度数12.5%
内容量750ml